悲しいわけではない。僕は泣けない人間。物心ついたときから数えるほどしか泣けなかった。涙を流せないっていうことはそれほど悲しみが少なかったからとか人は言うけれど、実際はそれだけ物事に対して踏み込んでこなかっただけだ。友人や仲間が離れていくこ…
ずっと全身が何かの籠に入れられた感覚が抜けない。生前からその感覚が僕を支配している感がある。夜明けが来ない海岸で、膝以上に体を沈めず、海に溺れているような。それを、解き放ちたいという願望を常に持っているわけではない。生きるを輝かしたときに…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。